伊豆下田CC、24年12月一杯で営業終了へ。コロナ禍で来場者数が減少、猪等被害の損傷激しく、電柵等の猪対策も実らず、近日中に会員説明会開催。コース閉鎖後も1年間管理しコースの跡地利用模索

伊豆下田カントリークラブを運営するYOKOHAMA SPORTS COMPLEX(株)はこのほど、同クラブの営業を2024年12月をもって終了する旨を公表した。

発表によれば、同クラブは1975(昭和50)年の開業以来、4年間にわたって営業してきたが、来場者数は1992年の5万8806名をピークに減少の一途を辿り2022年においては1万488名に減少。業績は1995年以降、毎年営業赤字を計上せざるを得なかったという。特に近年は「猪その他害獣によるフェアウェイ損傷被害が頻繁に発生し復旧費用も重荷となっていたことから、今後、業績回復の見込みは立たないとの判断に至り、このような苦渋の決断となりました」と説明している。

今後については、跡地利用について、地権者、コース・建物の所有者間で協議を進める方針。同クラブ会員組織である一般社団法人・伊豆下田倶楽部は、今般の営業終了に伴い、組織を解散する方針だ。

同クラブの会員は、一般社団法人・伊豆下田倶楽部の社 員として1132名が在籍。 同法人は2003年9月に中間法人として設立され2009年9月に一般社団法人に移行。預託金の一部を会員が同法人へ出資していた。

同クラブは開場以来、 横浜CCの経営会社でもある㈱横浜国際ゴルフ倶楽部が運営していたが、2016年の会社分割により㈱伊豆下田カントリークラブが運営を継承、2021年には㈱横浜国際ゴルフ倶楽部の子会社で、スポーツ複合施設のヨコハマスポーツコンプレックスが(株)伊豆下田カントリークラブを吸収合併し、運営を行ってきている。

伊豆下田CCのコースは昨年、猪被害が大きく平日の営業を休みながら芝の修復を続け、昨年11月に電柵を設置した。しかし柵を越えてコース内に入ってくる猪もあり、修復も追いつかない状況には変わりないという。 グリーンは昨年からベント、コウライの2グリーンのうちベントを廃止し、コウライ1グリーンで営業、無人芝刈り機の導入など省力化の施策も取り組んできた。

運営会社では、まだ具体的に継承先や跡地利用計画が出ている訳ではないことから、24年12月末で閉鎖後の1年間もコース管理を続け、跡地利用を模索する。また会員向け 説明会を近日中に数回に分けて開催するとしている。

都市近郊部などはこのところ予約が取れないなどコロナ禍を契機にゴルフ場の景気も改善しているが、伊豆半島の南端にある同ゴルフ場は「県外からの利用者は1割くらい。事業を黒字化するにはかなりハードルが高い」と改善 の見通しが立たなかったという。

ゴルフ場敷地内にあるホテルサープロモント(16室)に関しては、南伊豆町と「地方創生に係る包括連携協定書」を締結し、町とともにワーケーションやゴルフのコンテンツを福利厚生に利用するサテライト企業等を誘致する活動に取り組んでおり、当面残り4年程度は営業を続ける方針だ。

(ゴルフ特信)

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